社会保険の標準報酬月額とは
標準報酬月額は社会保険の保険料の計算に用いられます。

社会保険料は、被保険者に支払われる給料の金額によって決まります。しかし、社会保険料は月々の給料の支払額によって毎月変わるものではなく、一定の期間は固定されます。


この固定された社会保険料を決めるのが、標準報酬月額です。標準報酬月額は、給料の金額を一定の幅で区分したもので、それぞれの幅に等級がつけられています。健康保険は第1級の5万8千円から、第50級の139万円までの全50等級、厚生年金保険は第1級の8万8千円から、第31級の62万円までの全31等級に分かれています。

その幅と等級は「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」によって定められており、給料の金額が当てはまる標準報酬月額によって社会保険料が決まります。



報酬とは?

標準報酬月額の元となる給料の金額は、賃金、給料、俸給、手当、賞与、その他どんな名称であっても、被保険者が労働の対象として受けるものすべてを含みます。ただし、大入り袋や見舞金、お祝い金等の臨時のものや、年3回以下の賞与は含まれません。



標準報酬月額の決め方

標準報酬月額の元となる、保険料額表に当てはめる給料の金額はどうやって決めるのでしょうか。社会保険料を決めるタイミングは4つほどあります。


1つ目は、社会保険の資格を取得した時です。この時は、給料の金額が月額でいくらになるかの見込み額で決まります。


2つ目は毎年あり、7月1日現在の被保険者に4、5、6月に支払われた給料によって9月分より改定となります(ただし、賃金が支払われた日が17日未満の月は除いて計算します)。


3つ目は、昇給や降給があった時です。昇給や降給があった月から賃金が支払われた日が17日以上ある3ヶ月の平均を取って、それまでの等級より2等級以上変動があるような場合、4ヶ月目の保険料から等級が変わります。


4つ目は、育児休業等を終了した時です。育児休業等の終了日の翌日の属する月以後、賃金の支払われた日が17日以上ある月の3ヶ月の平均を取り、4ヶ月目から改定されます。この場合、等級の変動は、前述した通常の昇給や降給の場合とは違い、1等級でも変動があれば改定することができます。


標準報酬月額は基本的には9月分から翌年8月分まで固定されますが、毎年同じ時期に見直しがあり、また昇給や降給があるような場合や、育児休業等の終了時には臨時で変更されることもあるのです。







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